この記事は、「個性的な花を育ててみたい」「つる性でグリーンカーテンやフェンス仕立てができる植物がほしい」そんなガーデナーに向けて書いています。
トケイソウは、その名のとおり時計のような形の花を咲かせるインパクト抜群のつる性多年草です。南国の雰囲気がありつつ、丈夫で育てやすい種類も多く、家庭の庭やベランダでも十分楽しめます。
ボタゾン種類によっては果実(パッションフルーツ)がなるものもあり、観賞用・実用両方の魅力を持っています。



この記事では、トケイソウの基本情報、花言葉、育て方、水やり方法、剪定と管理のコツ、よくある質問までを、初心者の方にもわかりやすく解説します。




トケイソウの基本情報


トケイソウは南アメリカ原産のつる性植物で、学名「Passiflora(パッシフローラ)」は「受難の花」を意味します。花の形がキリストの受難の象徴に似ていることが由来ですが、日本ではその花姿が時計の文字盤に似ていることから「トケイソウ」と呼ばれます。
基本データ
- 学名:Passiflora spp.
- 科名:トケイソウ科
- 原産地:南アメリカ
- 分類:多年草(つる性)
- 草丈:2〜5m(つるが長く伸びる)
- 開花時期:6月〜9月
- 花色:紫、青、白、ピンクなど(中心部は複雑な模様)
- 耐寒性:品種により異なる(温帯種は関東以南で越冬可能)
- 耐暑性:強い
トケイソウの花言葉


トケイソウの花言葉は、その独特で神秘的な花の形状に由来し、内面の深さや精神的な意味合いが込められています。加えて、つるで絡み合うように成長する性質から、絆や信頼といったイメージもあります。
主な花言葉
- 聖なる愛
- 信仰
- 信頼
- 宗教的情熱
- 個性の強さ
見た目のユニークさから、「自分らしさを大切にしたい人」にぴったりの花言葉とも言えます。
トケイソウの育て方


トケイソウは、日当たりの良い場所でしっかり管理すれば、毎年花を咲かせてくれる強健なつる植物です。初夏〜秋にかけて美しい花を楽しめるほか、品種によっては果実も収穫できます。
植え付け時期
- 適期は4月〜6月(寒さが和らぎ、つるの成長が始まる前)
- 鉢植えでも地植えでもOK。広がるスペースの確保が重要
- 支柱やフェンスを用意し、つるを誘引する準備をしておく
適した環境
- 日当たりが良く、風通しの良い場所がベスト
- 半日陰でも育つが、花つきはやや悪くなる
- 高温多湿にも強く、夏のグリーンカーテンとしても人気
用土と肥料
- 水はけの良い土(赤玉土5:腐葉土3:パーライト2など)
- 元肥に緩効性肥料を少量入れ、生育期には月1回液体肥料を追肥
- 肥料過多にすると葉ばかり茂って花が減るので注意
トケイソウの水やり方法


トケイソウは水を好むが過湿を嫌うタイプの植物です。土がしっかり乾いてからたっぷり与えることで、根腐れを防ぎつつ元気に育てられます。
鉢植えの場合
- 表面の土が乾いてからたっぷりと水を与える
- 真夏は朝夕の2回が理想
- 冬越し中は控えめに、土が乾いて数日後に少量でOK
地植えの場合
- 根づいた後は、雨任せで問題なし
- 乾燥が続く時期は、朝か夕に軽く補水
- 夏場に葉がしおれる場合は日中を避けて水やり
剪定と管理のポイント


剪定(切り戻し)
- 花後や冬前に1/2〜1/3程度に切り戻し
- 弱い枝や古い枝は付け根から切ることで翌年の新芽が育ちやすくなる
- 開花を促すには、春の剪定も効果的
冬越し管理
- 耐寒性のある品種(カエルレアなど)は関東以南で戸外越冬可
- 耐寒性が弱い品種は、鉢植えで室内に取り込み、10℃以上をキープ
- 地上部が枯れても、根が生きていれば春に新芽が出る
よくある質問(Q&A)


Q1. トケイソウは冬越しできますか?
A. 品種によります。カエルレアなどの耐寒性のある品種は関東以南で越冬可能。寒さに弱い品種は鉢植えにして、冬は室内や温室で管理してください。
Q2. 花が咲かない原因は?
A. 主な原因は日照不足・肥料の与えすぎ・剪定のタイミングミスです。枝が伸びすぎた場合は切り戻し、日当たりの良い場所で管理することが大切です。
Q3. 実がなる種類はどれ?
A. パッションフルーツ(Passiflora edulis)が代表的です。食用として育てたい場合は、実のなる品種を選びましょう。開花期に人工授粉すると実つきがよくなります。
まとめ


トケイソウは、唯一無二の花姿と力強い成長力を持つ魅力的なつる性植物です。日当たりと適度な水分があれば、初心者でも失敗しにくい丈夫な品種が多く、長く楽しめます。
フェンスやトレリスに誘引して育てれば、空間を華やかに彩る立体的な演出も可能です。果実が楽しめる種類もあるので、観賞用・実用どちらも楽しみたい方におすすめです。
ぜひあなたの庭やベランダにトケイソウを取り入れて、ひと味違う夏のガーデンライフを始めてみてください。


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